調律・クリーニングでピアノの寿命を延ばせます
ピアノは1鍵の不具合すら危険
ピアノの寿命を延ばす決め手は、定期的な調律やクリーニングです。
楽器の王様とも表現されるピアノは、しっかりと管理すれば30年以上も美しい音色を奏でますが、長く放置すると楽器としての機能を低下し始め、特定の音を出せなくなったり雑音が出たり、鍵盤の戻りが悪くなります。
88鍵のうちたった1つの鍵盤に不具合が出るだけでピアノは楽器としての機能を失ってしまいます。
ピアノを保管する理想的な環境は室温15℃から25℃、湿度は冬期の場合で35%から70%になります。
木材や皮革やフェルトなどの天然素材をベースに新素材を用いているピアノは、湿度の影響を受けやすいです。
保管状態に関心を持つとともにトラブルが起きたときは速やかに専門家に相談するのが大切です。
ピアノの寿命を延ばすには、定期的な外観と内部のクリーニング、湿度対策とサビ対策とサビ取り、調律やオーバーホールがポイントになります。
ピアノの不具合は専門業者で
ピアノの不具合やトラブル、メンテナンスを依頼する場合は専門の技工士が所属する楽器会社や販売会社、調律会社にしましょう。
ピアノ調律技能士やピアノ技術者などとも呼ばれており、国家資格を有する方も多いです。
この他にもピアノメーカーが運営する専門学校を卒業し実務経験を持つ技工士なので安心して任せられます。
ピアノの調律には約2時間から3時間ほどかかります。
定期的に調律しているほど短時間ですみますが、もし長期間放置していた場合は、さらに時間がかかると考えてよいでしょう。
調律では鍵盤や弦や蝶番、スティックなどのパーツの状態を確認していきます。
スティックの不具合の場合は比較的簡単に修理できますが、弦を修理する場合は時間がかかります。
長期放置はクリーニングから
またピアノの内装にホコリやカビやサビが多いと調律できない可能性があります。
このようなときは外装と内装をクリーニングしてから調律しなければなりません。
ピアノのクリーニングは、業者の工場で行われるため3日から4日ほど預けることになります。
業者の施設ではクリーニングをするため鍵盤や弦やピン、外装などを解体します。
鍵盤に付いた手垢や皮脂に加えて、鍵盤周りにできたカビを取り除きます。
またネズミがフェルトをかじっている場合は修復し、弦の張りを調整するピンがサビている場合も綺麗にします。
ライティングデスクや扉などに使用されている蝶番などもしっかりと汚れを取り除くので、開閉の際に生じる雑音もなくなります。
クリーニング作業が終わったら解体したパーツを再度組み立てから調律を行い引き渡されます。